社会問題

ヌートリアの大繁殖で農作物被害が問題に、堤防が決壊したことも

茶色い毛におおわれた体から長いしっぽが伸び、カピバラを彷彿とさせる愛らしい見た目のヌートリアが、現在も問題視されているようです。

可愛いらしい姿から、人気がでそうなヌートリアですが、大繁殖したことで、被害が大きく取り上げられるようになりました。もちろん被害が出るのならば対策もしなければいけませんが、そもそも大繁殖した原因はなんだったのでしょうか?

今回の記事では、ヌートリアてどんな生き物?から、被害状況などまでをまとめて見ました。

ヌートリアとは?

ヌートリアは、南米原産で特定外来生物になっています。大きいグループ訳をすればネズミの仲間です水辺にひそんでいるネズミと思ってください。体長は50~70㎝となるので、とても大きいということが分かります。

ヌートリアが大繁殖した原因

それでは、ヌートリアが日本で大繁殖した原因を探ってみましょう。

そもそも日本に来たのは、第二次世界大戦のときと言われています。毛皮をとるために輸入されたという過去を持っていました。毛皮用として飼育されていたのですが、戦後需要がなくなり人間が勝手に捨てたことことがことの発端と言われています。

ヌートリアは、繁殖力がとても強く年に数回一度に5~6匹の子供を産むのです。さらに生後約3ヶ月から10ヶ月で繁殖可能になるので、これらも大繁殖した原因の一つと考えられます。

またカピバラに似た外見の可愛らしから、人間が餌付けを行ってしまうことも問題となっていました。そのため発見される河川敷では、ヌートリアに「餌を与えないでください」と注意書きもされている状況です。

日本での生息地域は?

現在日本で生息しているのは、西日本が中心となています。最近の目撃情報を集めると「大阪市」「奈良」「兵庫・姫路市」「鳥取市」「岡山市」「奈良県・王寺町」など、どれも西日本での確認となっていました。農林水産省の見解では、少なくとも10府県で定着が確認されているとのことです。

ヌートリアが大繁殖したことによる被害

それでは、ヌートリアが大繁殖したことでどのような被害が出ているのでしょうか。ヌートリアの危険性と合わせて確認してみましょう。

ヌートリアの危険性

ヌートリアは、前歯がとても危険です。大工さんが使用するノミのような構造の前歯があるので、噛まれたら相当なケガをします。ただ基本攻撃的ではないようですが、追い詰められたり、捕まえようとしたりすると、噛みついてくることもあるようです。

怖いのは、小さい子も遊ぶ場所でも大繁殖していることです。子供がヌートリアに囲まれたら大けがをする危険性も考えられます。怖いもの知らずや好奇心から、触ろうとして噛まれたとなったら大問題になることでしょう。近隣でヌートリアが大繁殖している場合は、子供には十分説明しておく必要がありますね。

さらに犬の散歩中に居合わせたとき、一触即発の状況になったこともあると体験談を語る人もいました。もしヌートリアと飼い犬が争ったら手が付けられなくなる状況も考えられます。

農作物被害が深刻

ヌートリアの大繁殖で問題視されているのが、農作物への被害が深刻という点です。ヌートリアは、イネの柔らかい軸を食べるため、イネがお米にならなくなってしまいます。ヌートリアはイネをとくに好んでいると言われてるのです。ヌートリアが大繁殖した結果、平成29年度の農作物被害の被害総額は約5,800万円にのぼっていると農林水産省からの発表もありました。

過去にはどんな問題があったの?

2012年には、京都市で有名な鴨川で大繁殖したとき、地元住民や観光客の餌付けが問題になりました。


2016年には、兵庫県の世界文化遺産、姫路城周辺でもヌートリアが大繁殖しました。城の石垣の隙間に巣をつくり崩落の危険性があると大騒ぎになったのです。

堤防が決壊したことも

過去にはイギリスで、ヌートリアが掘った穴が原因で堤防が決壊した例もあります。

Twitterでは発見したというツイートも

Twitterでは、ヌートリアを発見したという声もよく上がります。それだけ大繁殖が続いているという事実と受け取ることができるのです。


やはり見た目の可愛さから、ヌートリアは人気があるようにも見えます。ただ、触ろうとすると威嚇される危険もあるため、十分注意するようにしましょう。また、餌付けは他の被害を生む原因となります。絶対にしてはいけません。

ヌートリアの大繁殖で深刻な問題に

ヌートリアの大繁殖では、農業や遺産に深刻な影響を与えていることが分かりました。ただもとはと言えば人間が行った、必要じゃなくなったから野に放つといった行為が原因となっています。個人の身勝手な行動で、同じような問題もよく耳にしませんか?

ヌートリアの身で考えると、いい迷惑ではないでしょうか。将来大人になる子供たちのためにも、身勝手な行動は慎むようにしましょう。もしかすると「このくらい大丈夫だろう」が何十年後の自分の首をしめることだってあるかもしれません。他人ごとと思わずに考えることが大切です。