「初回無料」の宣伝文句を見たことはありませんか?気になる商品ならば、誰でも「初回だけ試してみよう」と思うのは当然です。
しかし、「初回無料」で依頼をしたつもりが、無料で終わらないケースが続出しています。
断っても連続して送られてくる事態に、困惑をする人も少なくありません。「初回無料」は、本当に無料なのかの十分な確認が必要です。
ネット上でのトラブルに巻き込まれないように注意をしましょう。
今回は、最近急増している「初回無料」でのトラブルについて考えていきます。
初回無料のトラブル内容

「1回のつもりが定期購入」になっていたと、時間が経ってから焦る人が後を絶ちません。
「初回無料」の言葉しか目に入っていない人は危険です。
「頼んでいないのに今月も送られてきた」と不思議に思っている人はいませんか?
定期購入の条件付きで初回無料のサービスを受けた可能性が高いです。
トラブルが急増した原因
「初回無料」の広告は、ネット上でよく見かけます。
外出が自粛される中、ネットを見る機会も増えてきました。ふと広告を見ると、気になる商品が紹介されています。気になって確認をすると「初回無料」の文字がでてきました。「初回無料ならば」と購入をするのです。
トラブルが急増した原因は、
- 慣れていない人がネットに触れる機会が増えた
- 外出自粛の影響
などがあげられます。
販売者側からすれば、ネット上の広告は非常に効果的です。興味を引く演出を行えば、購入者が増えます。
「無料」という言葉は魅力的です。気になる商品ならば誰とも話すことなく購入が完結することも助けとなり、クリックすることでしょう。
「初回無料」という言葉は昔からありました。
しかし、トラブルが急増したのは最近です。意図的に利用している人がいると見て間違いありません。
トラブル件数を確認
消費者庁は、次のように状況を解説しています。
引用元:【消費者庁】詐欺的な定期購入商法をめぐる状況
2020年は、2015年に比べ約14倍に増加しました。驚くべき数字です。
ただ単に「ネットに不慣れという問題レベル」の増加ではありません。
意図的に勘違いするように仕組んでいる人もいるのではないでしょうか。
相談に関する9割がネット通販と書かれています。
もちろん購入者の確認不足も否めません。しかし、わかりにくいようにしている販売者側もいると考えられます。
初回無料でトラブルに発展する例

次にトラブルに発展する主な例を確認しておきましょう。
初回購入500円しか見ていない
ネット上のトップ画面に「初回購入500円」と大きく記載された文字があります。
500円ならば安いと思い購入を検討する人も少なくありません。
さらに、文字が見えにくいところにあれば、気が付かない人もいることでしょう。
なんだか、良くない人が「ここに書いてあるでしょ」と後から言ってくるドラマのワンシーンを思い浮かべる内容です。
トラブルが急増する理由もわかります。
受取り拒否ができない
受取を拒否してもポストに投函される事例も多発しています。定期購入をしたつもりはないと「受取り拒否」をしても、ポストに何度も強制的に投函されるようです。
受け取った人の中には、諦めて支払いをする人もいます。「初回無料」だから購入したと言っても通用しません。先ほどの「書いてあるでしょ」と説明をしてきます。埒が明かないと渋々お金を支払って終わりにしたいと考える人も少なくなりません。
初回無料に関するツイート
初回無料に関するツイートも数多くあります。
解約が面倒
初回無料でいつの間にか定期購入になっていると、解約が面倒というツイートがありました。
【初回無料】
— ハム太郎 (@moneymusicmoney) February 23, 2021
これの解約だいたい死ぬほど面倒くさい
確かに面倒なイメージがあります。販売者側は、無料にしても元が取れるような支払いを受けるまで躍起になることでしょう。何とかして利益を得ようとしてきます。
一度購入すると面倒なイメージがあり、時間の無駄を考え渋々払うのかもしれません。
商品もらって負担がない訳がない
商品をもらって負担がない訳がないと言うツイートもありました。
初回無料で客を釣る定期購入サービスによる被害続出で刑事告訴とかw 馬鹿かよw 商品貰っておいて負担はないと思ってるわけ?
— ウルキオラ@相互フォロー (@ulquiorradatta) February 22, 2021
「これは定期購入のキャンセル忘れを見越したサービスだから気を付けな?」と伝えたら「言わないで」と嫌がる女性もいたし、進んで馬鹿になりたいならどうぞw#定期購入
確かに「なぜ無料なのか」を考えないといけません。スーパーの試食とは違います。スーパーの試食は、対面で行うことで「買わないと申し訳ない」という空気も作っているので、手法が違うのです。
最初から「うまい話には裏がある」というような気持ちでいるべきです。相手も収入がなければ存続できません。
初回無料にできる対策

初回無料の対応策は次のとおりです。
- 定期購入になっていないかくまなく確認をする
- 総額がいくらになるかを確認する
- 上記2点が大丈夫で購入を決めたあとも念のため画像を撮影しておく
ネット上は、まだまだわからないことが多いと思っている人もいるはずです。
例えば、仮想通貨のことをどれだけの人が上手に説明できるでしょうか?おそらく、イメージでしかわかってない人がほとんどです。
「大きく稼いだ人がいる」「大きく損をした人がいる」テレビのニュースで流れていたのは、これぐらいの情報ではないでしょうか。
知らないからこそ被害にあいます。
初回無料も、知らない人が多いために被害者が増えました。利用者が知らないことが多すぎのです。しかも「ネットだからあり得る」とネットに対し過剰評価する人も居ます。
「無料で商品を受取れるわけがない」と先ほど言ったツイートもありましたが、「ネットならば」何かしらで利益を得ているのでは?と思いこむ人もいることでしょう。ユーチューバーがなぜ儲かるのか、仕組みを知らなければ、ネットの過剰評価につながるかもしれません。
ネットには危険が潜んでいることを再確認しておきましょう。被害者がいる事実を知り、対策を講じておく必要があります。
法改正により罰則強化
消費者庁は、「初回無料」の広告に対し、法改正をして罰則を強化することで最終調整を行っています。今国会に提出をし、被害者を減らす対策です。
ただし、同じような問題はこれからもネット上で起こりえます。大切なのは、罰則強化を待つのではなく、自分自身が騙されないようにすることです。 販売者側も売ることに必死です。その気はなくとも、結果的に欺くような売り方をしている場合があるかもしれません。甘い誘惑に負けないようネット社会を生きていく術を身につけることが大切です。